スレイヤー

終戦管理局報告書:第3309号
Name. Slayer
Height 185cm
Weight 70kg
Birthday 10/31
Bloodtype Unanaylizable
Type Human
当該個体について特筆すべき点は、それが既知のあらゆるカテゴリーに当てはまらない知的生命体である、という点である。 人間ではなく、またギア由来の生体改造物でもない。 人間とは全く違う遺伝子構造を持つ、全くの異種である。
当該個体を含む異種が、どれだけ存在し、また、どのように人間と関わってきたのかは今となっては、まったくわからない。
スレイヤーと自称する個体については、かのアサシン組織の創設者であり、わずかに記録が残っている。
その能力の幅、種類に関しては推測すら行うことができず、制御方法も不明である。 当該個体の危険度をS+とする。
RiskRating : S+

「久しぶりの下界だな」
スレイヤー 警察機構のカイ殿と
お見受けする。
一回戦カイ
カイ いかにも
カイですが
何のご用ですか?
 
スレイヤー なに、
ちょっとした
挨拶だよ。
 
夜の王が陽光を浴びる時は
昼の守人に断るのが慣わしだ。
 
カイ ……その口上は、
もしや、異種?
 
スレイヤー 無粋な名だが、いかにも。
まずは、その腕を
見せてもらう。
 
カイ ふむ。
無様なところを
お目にかけましたね。
二回戦ファウスト
スレイヤー 何の。これほどとは。  
カイ それにしても
なぜ、あなたが?
 
スレイヤー 陽光が陰れば
月が昇るが道理。
これを見たまえ。
 
カイ 手配書ですか……。
これは!?
 
スレイヤー その通り。
増えた名に作為を
感じないかね。
 
カイ ご忠告
感謝しましょう。
早速、調べなければ。
 
スレイヤー さて天が下に
新しきものなしとは
言うが……。
 
天ならぬ我が身には
見知らぬ者とてある
ということだな。
 
ファウスト それはこちらも
ご同様ですよ。
 
人を超えた者や
人であった者は
見ましたが
 
人にあらざる人型に
お目にかかるのは
これが始めてです。
 
スレイヤー 人語を解するとは
面妖だな。
 
他に何ができるか
見せてもらおう。
 
ファウスト いでしょう。
生物学的な興味は
私にもあります。
 
スレイヤー まったく時の流れも
たまには面白いものを
見せてくれる。
三回戦ポチョムキン
ポチョムキン 貴殿がスレイヤーか?
大統領から
伝言がある。
 
スレイヤー して、その内容は?  
ポチョムキン 俺から奪ってみろ、
とのことだ。
 
スレイヤー ガブリエルも
相変わらず
人が悪い。
 
ポチョムキン どういう意味だ?  
スレイヤー 弟子に稽古を
つけさせたいなら
そう言えばよかろうに。
 
では、行くぞ!  
ソル ……誰かと
思えば。
四回戦ソル
スレイヤー 呼ぶつもりは
なかったのだがな。
目敏い男だ。
 
ソル ……ならもう少し
静かに戦っとけ
 
スレイヤー 相変わらず
面白いことを言う。
 
まだヤツを
追っているのかね?
 
ソル 何が言いたい?  
スレイヤー 完全独立型ギアを
叩き落とせる者は
 
そうそういないと
思うのでね。
 
ソル 灰に
なりてぇのか?
 
スレイヤー 相変わらず
身勝手な男だ。
 
イノ ロートルが
何しに来やがった?
五回戦イノ
スレイヤー 見物といった
ところだ。
 
イノ なにぃ?  
スレイヤー こうも無闇に
場を荒らすのは
あの男の流儀ではない。
 
物知らずの三下が
先走ったと見た。
 
あの男が
どう仕置きするのか
楽しみでね。
 
イノ テメェ、殺すっ!  
燃やして!灰にして!
水撒いて!泥団子にして!
 
豚に喰わして糞に
してやる!
 
スレイヤー まったくもって
魅力的な
もてなしだな。
 
とはいえ
見知らぬ豚に
迷惑をかけるのも心外だ。
 
いやはや。  
イノ ぐたぐた
言ってねぇで
さっさと死にな!
 
あの男 世話をかけた
ようだな。
貴種殿。
ED
スレイヤー それは
捨てた名だ。
異種で結構。
 
あの男 失礼した。
時の流れは
貴殿さえ変えるということか。
 
スレイヤー 化石のように
言われるのは心外だな。
 
とはいえ、
それは、その通りだ。
君は変わったのかね?
 
目に見えぬ絶望と戦い
未だ来たらぬ希望を求め、
 
世界の全てを
敵に回すのは
つらかろう。
 
あの男 私に変わることは
許されん。
 
たとえ貴種が
人狩りを止めようと、
これだけは変えられぬ。
 
スレイヤー 贖罪に生きる、か。  
理解できぬ感傷だが、
まぁ、それも人間らしさと
しておこう。
 
いずれまた
会うだろう。
さらばだ。
 
あの男 ……贖罪か。
償えるようなものは
罪とは言わぬ。
 
罪ありき、ギアか。  
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prezented by Akasa Rira 2002