カイ |
そこの男、止まりなさい。 |
一回戦ヴェノム |
ヴェノム |
ん? |
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カイ |
アサシン組織幹部
ヴェノムだな。 |
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第一級殺人容疑で
逮捕する。 |
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ヴェノム |
見れば一人旅の様子。
吼えるのはいいが
後悔するぞ? |
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カイ |
正義とは数ではない。
そして、数とは力ではない。
そのことを教えてやろう。 |
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スレイヤー |
ふむ。見事な腕前だ。 |
二回戦スレイヤー |
カイ |
どなたですか? |
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スレイヤー |
そこで伸びている
男に縁があってな。 |
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カイ |
どなたか知りませんが
彼は犯罪者です。 |
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これから当局に
引き渡します。 |
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スレイヤー |
正義と秩序の体現者という
わけかね? |
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だが上ばかり向いていると
足下をすくわれるぞ? |
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カイ |
私を惑わせる
つもりですか?
そうはいきませんよ。 |
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スレイヤー |
頑固な男だ。
これを見たまえ。 |
三回戦闇慈 |
カイ |
ん、これは……最新の
指名手配書ですね。 |
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スレイヤー |
あぁ。
この増えた名に
見覚えがないかね? |
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カイ |
これは……。
なぜ、この名前が? |
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スレイヤー |
言っただろう。
足下をすくわれると。 |
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カイ |
待ってください……。
逃げられたか。 |
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カイ |
御津闇慈さん、ですね。
伝えたいことが
あります。 |
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闇慈 |
ん?
なんだい? |
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カイ |
あなたは……今、
ジャパニーズとして
指名手配されています。 |
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闇慈 |
見つかっちまったか。
だが、俺もただでは
捕まらないぜ。 |
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カイ |
待ってください。
そういう意味では……。 |
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カイ |
意識はありますか? |
四回戦梅喧 |
闇慈 |
……まぁ
なんとか。 |
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カイ |
ではまず話を
聞いてください。 |
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闇慈 |
……わかった。
わかったから、その
刃物をしまってくれ。 |
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カイ |
これは失礼。 |
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ジャパニーズの脱走が
違法なのは確かですが
今回の手配は異常です。 |
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いままで指名手配が
されたこともなかったし
この懸賞額は異常だ。 |
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闇慈 |
……きなくさい
ってわけだな。 |
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カイ |
私も原因を
調べてみます。 |
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ですから
しばらくは
気をつけて。 |
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闇慈 |
わかった。
そっちもな。 |
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カイ |
……ふぅ。
悪いことをしたな。
今度は慎重にいかないと。 |
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梅喧さん、ですね。
ジャパニーズの。 |
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梅喧 |
……テメェも、
賞金狙いに来たのか?
見下げた野郎だ! |
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カイ |
ちがいますっ。
ちょっと……。 |
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カイ |
……ですから、
ジャパニーズに異常な額の
懸賞金が。 |
五回戦チップ |
梅喧 |
こちとらとうに承知よ。
うるさいったら
ありゃしねぇ。 |
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カイ |
調査して
みますので。 |
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梅喧 |
ま、勝手にやんな。
お上の事情なんざ
関係ねぇからな。 |
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カイ |
ご協力
感謝します。 |
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カイ |
ふぅ。予想以上に
手間取ったな。
次は……ここか。 |
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チップ=ザナフ。
あなたには
第一級殺人の容疑が……。 |
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チップ |
やんのか
テメェっ! |
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カイ |
かかっていますが
これは何かの間違いだと…… |
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チップ |
おじけづき
やがったな! |
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カイ |
いいから話を
聞きなさい。 |
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それ以上は
公僕侮辱罪に
なりますよ。 |
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チップ |
最初から
そう言やいいんだよ。
いくぜっ! |
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カイ |
……ですからっ! |
六回戦ジャム |
指名手配システムに
何者かの作為が
見えているのですっ! |
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チップ |
……要するに
テメェんとこの
不始末じゃねぇか。 |
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カイ |
それは……
お詫びします。
しかし、なぜあなたが……。
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チップ |
知るかよっ。 |
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カイ |
失礼しました。
ご協力を
感謝します。 |
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カイ |
もしもし、
少しお話を……。 |
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ジャム |
アイヤー!
アナタ放火魔アルネ! |
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カイ |
はい?
放火魔? |
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ジャム |
その制服、
あの時
確かに見たアルヨ! |
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のこのこ
出てくるとは
いい度胸アル! |
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覚悟するアル! |
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カイ |
……神よ。
これもあなたの
与え給うた試練ですか! |
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ジャム |
放火魔じゃなかった
アルカ? |
七回戦ジョニー |
それはすまないことを
したアル。 |
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カイ |
いえ…いいんですよ、もう。
とにかく、そういうわけで
気をつけてください。 |
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カイ |
……ジャパニーズはいいとして
あの二人の共通点は……
何だ? |
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まぁいい。
これが手配書の最後だ。 |
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ジェリーフィッシュ団の
メイ。 |
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ジョニー |
うちのお姫様に
何か用かな? |
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カイ |
ええ。
ここ数日で、 |
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あなた方への
懸賞額が十倍に
なっています。 |
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ジョニー |
それで? |
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カイ |
この裏には
何かの陰謀が……。 |
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ジョニー |
団のことは
団で処理する。 |
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陰謀があってもなくても
アンタとは
敵同士だからな。 |
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カイ |
ちがいありませんね。
ならば、腕尽くで
聞くまでです。 |
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ジョニー |
よく言った。 |
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カイ |
あなたほどの男が
ここまで本気に
なるのは……。 |
ED |
ジョニー |
その先は
言わないほうが
いいぜ。 |
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カイ |
では、これは
独り言です。 |
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ジャパニーズの
保護政策は
元から反対でしたが……。 |
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これではっきりしました。 |
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保護という題目で、
誰かがジャパニーズを
集めている。 |
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いずれよからぬ
目的でしょう。 |
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ジョニー |
警察機構を顎で
あやつるやつらだ。 |
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俺達は外から
そいつを潰す。 |
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カイ |
では私は中から
追いつめることに
しましょう。 |
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ジョニー |
そして俺達は
ここで会わなかった。 |
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カイ |
早くこのごたごたを
片づけます。 |
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そうすれば
あなたたちを
逮捕できますから。 |
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ジョニー |
ああ、捕まえられる
もんならな。 |
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カイ |
憎むべき輩が身内にいて
敬うべき友が敵である、か。 |
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……ときおり聖戦が
懐かしくなるな。 |
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善悪の狭間を知る前の、
あの頃が……。 |
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